※これは別ブログに記録していた記事を移行したものです
2017年1月末に受けた健康診断で「左乳腺腫瘤の疑いあり」の結果をもらった私。近くのウィメンズクリニックの乳腺外来で精密検査を受けることに。
しこりは授乳期からあった
左胸のしこりは前からあって、授乳中に乳腺炎になって通い始めた桶谷式母乳育児相談室で指摘されて気付いたのが始まり。
もしかしたら妊娠出産前からあって気付かなかっただけかもしれないし、授乳し始めてからできたのかもしれないけど、とにかく自分では全然気付かなくて、桶谷の先生に指摘されて初めて気付いた。
断乳するまでずっと桶谷に通って絞ってもらってたけど、このしこりだけは取れなくて母乳が溜まってるわけじゃなさそうだった。だから桶谷の先生からは「授乳が終わったら乳腺科行って診てもらってね」って言われてた。
健康診断を受けた
2016年11月3日に断乳して、しばらく母乳の出が落ち着くまでは桶谷に通ってて、ちょうど通う頻度が減ってきた2017年1月30日に健康診断があって、そこで乳房の超音波検査をしてもらった。
健康診断の結果
ちょうどその時期引っ越しでバタバタしてて、健診結果は2~3週間で届くはずなのに1か月以上経っても届かなかったのに気付かず。2か月近く経って、「そういや結果届いてないな…?」と思って問い合わせたら、住所は新しいけど昔のマンション名が残ってて、宛先不明で戻ってきてたらしい。
正しい住所に再送してもらって無事に健診結果をGET。すると「左乳腺腫瘤の疑い」の文字があり、「(乳房検査)異常がみられましたので婦人科を受診してください」との表記が。
腫瘤とは?
“腫瘤”という文字を見てビックリしたけど、「腫瘍じゃないのか、腫瘤って何だろう?」と思って調べてみた。
腫瘤とは、何か正体が分からないしこり(塊状のもの)が触診や画像の検査であった時にとりあえず使われる言葉です。
乳腺腫瘤疑いの結果について
したがって腫瘤の正体を改めて画僧の検査などで確認して、良性の腫瘍なのか、悪性の腫瘍なのか(がんなのか、あるいは正常の乳腺がしこりの様に触れているだけなのか、乳腺に液体が貯まった袋(乳腺のう胞)なのか)が、はっきり分かるというものです。
腫瘤って文字にちょっとドキドキしたけど、しこりがあるのはわかってたし、とりあえず近くの乳腺科併設の婦人科を受診することに。
乳腺科を受診
4月19日、健康診断の乳房超音波検査で「左乳腺腫瘤の疑い」の結果が出たことを告げ、初めて乳腺科を受診。マンモグラフィー、超音波検査、細胞診検査のフルコースを受けることに。
マンモグラフィー
まずはマンモグラフィーの検査。ものすごい痛いって噂を聞いてたからドキドキしたけど、耐えられない痛みじゃなかった。むしろ陣痛を経験して1年そこそこの私には「こんなの痛いうちに入らないな」ぐらいの感じだった。それよりもきれいに映すために胸を挟んだ状態で体勢をキープする方が辛かった。
超音波検査
少しして診察室に呼ばれ、「しこりにはいつ気付いたのか」などの簡単な問診をされて、早速超音波検査を実施。胸全体をチェックした後、ものすごく念入りに左のしこり部分を診る先生。エコー上では特に悪性のような感じは無いけど、一応細胞診検査をしましょうってことになった。
細胞診検査
もちろん初めての検査だからドキドキ。特に注射の類が苦手な私にとって、細胞診をしなきゃいけない事実よりも、注射針が登場することの方がドキドキだった。
私が受けたのは、正確に言うと穿刺(せんし)吸引細胞診ってやつみたい。局所麻酔はいらないみたいだけど、私の場合は局所麻酔をしてやってくれた。
片手にエコーを持って、エコー画像を見ながら針を刺すんだけど、しこりが動いてなかなかうまく刺さらなかった。だから結構針が刺さった状態でしこりを追ってたけど、局所麻酔のおかげか痛みはほとんどなかった。最終的にはエコーを置いて、片手でしこりを押さえながら針を刺す感じだった。
そして取れたものは細胞でもなく、母乳でもなく、何らかの液体だったそう。細胞診の結果が出てみないと何とも言えないけど、正確に取れなかった可能性もあるって言われた。結果が出るのは1週間後とのことで、この日は次の予約を取って帰宅することに。
細胞診の結果
1週間後、細胞診の結果を聞きに乳腺科へ。結果としては異常なしで経過観察とのこと。ただ、大きさの変化などを見るために3か月後にまた超音波検査を実施することに。ちなみに細胞診検査報告書の所見にはこう書いてあった。
背景に裸核状間質細胞や泡沫細胞を伴い、筋上皮細胞との二相性の保たれた導管上皮細胞が認められます。1・2はいずれも同様の所見です。
■Class:Ⅱ 陰性
正直素人が見てもさっぱりわかんないんだけど、調べたところClassⅡは悪性ではないらしいってことだけ分かった。
ClassⅠ:正常
細胞診検査|滋賀医科大学
ClassⅡ:良性異型
ClassⅢ:良・悪性のいずれとも判定しがたい細胞
ClassⅣ:悪性を強く疑う細胞
ClassⅤ:悪性(癌)細胞
とりあえず経過観察で8月頃に再度超音波検査をすることに。
再度超音波検査
その後もずーっと左の乳房にしこりがあるのは変わらないけど気にしないようにしてた。この期間に小林麻央さんがが34歳という若さで乳がんで亡くなった。
それ以来なんとなくしこりが痛いような痛くないような違和感を覚えることがあって、怖くなってしまって8月って言われてたけどちょっと早めに7月26日に再び乳腺科へ。
超音波検査の結果、大きさは変わっていないけどしこりの正体は不明なままだった。
大学病院への紹介状
私の通ってるクリニックではこれ以上の詳しい検査はできないらしく、確定診断をするには大きな病院へ行く必要があるとのことで、「気になるだろうから、紹介状書きますね」と言ってくれた。
どこの病院が良いとかありますか?って聞かれたけど、特にわからなかったから通える範囲で先生にお任せした。マンモグラフィーや細胞診の結果など、今までのデータをすべて渡すから紹介状を書くのに少し時間がかかるらしいのでその日はとりあえず帰宅。
先生の温度感的にそこまで急ぐ必要はなさそうだなと思って、別件で同じクリニックの婦人科に通ってたのでその時についでに紹介状を受け取ってきた。
大学病院
大学病院を予約
大学病院のHPを調べたら、初診でも紹介状がある人は電話で予約できることが判明したので電話した。何科を受診するのか、招待状の宛名はどうなっているかなどを聞かれ、乳腺外科の予約を確認してもらったところ最短で9月13日。さすが大学病院、半月も先である。
初診は基本的には女性医師が担当することになってるらしいんだけど、最短だと男性医師しか空きがないらしい。産婦人科は妊娠出産で慣れたせいか男性でも別に良いんだけど、なんとなく乳腺外科は抵抗があって9月15日10:00に女性医師で予約を取った。
カルテを作成するために保険証の情報などを聞かれ、当日は保険証を持って医療連携室窓口に予約時間の30分前に来院するように言われて無事に予約完了。
予約当日
当日は旦那が夏休みを取得していたので、娘を保育園に送るついでに車で送ってもらい、9:30ぴったりぐらいに到着。窓口に行ってみると受付待ちの列ができてたので並んだ。10分程度で「次の方どうぞ」と呼ばれて窓口へ。
紹介状を持っていて予約していることを伝えると、名前を聞かれて紹介状を開封して中身を確認し、紹介状は再びホチキスで留めて返却された。診察券はすでに出来上がっていて、何も記入したりすることなくそのまま乳腺外科へ案内された。
ブレストセンター
行ってみると、乳腺外科だけブレストセンターという名前で独立した入り口があった。ブレストセンターの受付で紹介状と診察券を提出し、問診票を記入するように言われる。
問診票を書き終えると更衣室で上半身だけすべて脱いで検査着に着替えるように言われ、厚手の作務衣のような検査着に着替えた。この時点で10:00ちょっと前ぐらいだった。
入り口近くには患者さんが少なくて、「大学病院の割には空いてる~♪」なんて思ったけど、着替えて奥の廊下に行くとたくさんの患者さんが。ここで「これは10:00予約と言いつつ11:00とかにやっと呼ばれるやつだ」と確信。
診察
予想とは裏腹に15分ぐらいで診察室に呼ばれた。めがねをかけた女医さんで、紹介状と問診票の内容をざっくり確認して座ったまま触診。全体を確認した後、左胸のしこりを確認して「1cmぐらいですかね」と。
具体的な数値を聞いたのは初めてで、自分で触るともう少し大きい感じがしてたから、「そんなもんか」と思った。「超音波検査は何度もしてると思うけど、詳細な検査をするにあたって、こちらでも超音波検査が必要なので次は検査室からお呼びしますね」と言われ、一旦診察は終了。
超音波検査
診察まで意外と待たなかったから期待してたけど、やっぱり30分以上待った。検査室に呼ばれると、検査着を脱いでベッドに横たわるように言われた。
ちなみに超音波検査はさっきの女医さんではなく、これまためがねをかけた若い女性の検査技師さんが担当するらしい。私の通ってたクリニックでは先生が超音波検査してたから、先生が直接見るわけじゃないんだ?とちょっとびっくり。大学病院だから専門のことは専門家に任せる感じか。餅は餅屋。
早速問題の左乳房から超音波検査開始。左乳房全体を見た後、しこりの部分を入念にチェックしていく検査技師さん。機械をピコピコ操作して何かしてるけど、素人の私には何をしてるのかさっぱりわからず。
そして脇の下も検査されたので、もしかして脇のリンパ節に転移がないかどうか見てるのかな…とか余計な想像をしてしまって無駄にドキドキした。左乳房が終わった後は右乳房もチェック。こちらも右乳房全体と脇の下を調べてたから、脇の下はデフォルトで調べるんだ、とちょっと安心。
検査が終わって、特に結果とかは伝えられず、今度はまた診察室から呼ばれるらしい。超音波検査が終わった時点で11:00ぐらいだった。
再び診察室へ
30分ぐらい待った後、再び診察室に呼ばれた。超音波検査の結果は「クリニックの先生同様、悪性を疑うほどの見た目ではないけれど、同じ見た目で悪性の場合もあるので針生検で詳しく調べましょう」と。
私が受ける針生検はばねで取る形式らしい。超音波検査をしながら局所麻酔をして数ミリ切開し、そこから針を入れて組織を採取して採取検査自体は10~15分ぐらいとのこと。
血液をさらさらにする薬を飲んでいないか確認され、この後検査に関して看護師から詳しい説明があるので聞いてから帰ってください、とのことで最短の9月21日に検査の予約を取って診察は終了。
針生検の詳しい説明
その後少しして、入り口近くの小さな部屋に案内され、説明書を見ながら看護師さんから針生検についての説明があった。
まず局所麻酔の注射をして5mmほど切開し、そこからボールペンの先ぐらいの針を入れて、組織を採取。1回だときちんと取れない可能性があるので数回行う。組織を採取する際にバチンと大きな音がしてびっくりするかもしれないけど、麻酔をするので痛くはないらしい。
切開するので止血が必要で、圧迫して医療用のテープでがっちり固定するらしい。テープかぶれがないか確認された。そのため、検査当日は運動や入浴、飲酒は禁止でシャワー程度ならOK。特に問題がなければ翌日からは普通に過ごして良いらしい。
ひと通り説明を受けた後、左乳房で間違いないか確認し、同意書にサインをして説明は終了。終わって会計を待つ間、説明文書を確認してたら「現在の診断名・病状、推測される原因」という欄があって、そこに「乳腺腫瘍」と書かれてた。
“腫瘤”は、いわゆる”しこり”で、この中には腫瘍はもちろん、乳腺症や乳腺炎の硬結や切除後の瘢痕などの腫瘍ではない病変も含みます。
”腫瘤”と”腫瘍”と”がん”と”癌”|乳癌を正しく理解するために
“腫瘍”は、ある細胞が「自律性」に(つまり勝手に)無制限の分裂、増殖をなし、量的に増大するもののことを言います。
“悪性腫瘍”は、腫瘍の中でも、浸潤性に増殖し転移するなど悪性を示すもののことを言います。一方、ゆっくり増大し、転移や浸潤を来さない腫瘍を良性腫瘍と言います。
針生検をしてもらうために大学病院への紹介状を書いてもらったのに、切開とか同意書とか聞くとなんだか大ごとな感じがしてきて検査自体怖くなってきたし、腫瘍という単語を目にして検査の結果が悪性、つまり”がん”だったらどうしよう…とか色々考えてしまった。
ブログとか漁ってると若くても乳がんになってる人とかいるし、その人の治療経過とか見てると自分ががんだったら果たして治療に耐えられるんだろうか?と。
針生検、考えるだけで心臓がバクバクするけど頑張ってきます。

